地球温暖化になると…

地球温暖化が進み、気温が上昇していくと今までにない災害などが起こります。実は猛暑と言われている年でさえ、平均気温がほんの数℃しか上がっていないんです。ほんの数℃気温が上がることは、地球の環境にとっては激変になってしまうわけです。

毎年夏の猛暑の時期に、ニュースで頻繁に取り上げられる熱中症も、一昔前は、まったく表に出てこない程、現在に比べて少なかったのだと考えられます。

昨年の夏、日本でも約70年ぶりにヒトスジシマ蚊の媒介によるデング熱の症例が報告されたのは記憶に新しいところです。ヒトスジシマ蚊は温暖科の影響で一までになく、生息地域が広がってきていることも大きな要因と言えるでしょう。

2010年には青森県で生息が確認されており、2035年頃には北海道まで拡大すると予想されています。

地球規模で見ると、通常の降水量からかけ離れる程大雨が降る地域、逆にまったく雨が降らなくなってしまった地域など様々な弊害が出てきています。

当然海水の温度も上がるため、海水面が膨張して海水面が上昇し、その上に台風の影響で更に海水面が引き上げられることにより、高潮の被害にあう沿岸地域も増えてきていると言えます。

海面が上昇することにより起こる被害として、小さな島々が海にのみ込まれる心配があります。ツバル諸島やマーシャル諸島、その他多くの島々が近い将来海にのみ込まれると言われています。

低地の多いバングラディッシュでも海面上昇による被害が報告されています。また、近年ではタイの大規模な洪水なども地球温暖化の影響と言われています。

日本の農作物を見ると、地球温暖化により、日本人の主食でるお米が昔のように育たなかったり、害虫の大発生も招いています。また、雨の少ない地域が多雨になると、今まで栽培していた気候に合った果物などにも大きな影響が出てきます。

農作物に影響が出てしまうと、食糧自給率の低い日本にとっては、見過ごせない深刻な状況になりかねないのが現状です。

バイオディーゼル燃料(BDF)の規格②

バイオディーゼル燃料(BDF)の規格①で説明した「揮発油等の品質の確保の関する法律」では、バイオディーゼル燃料100%(B100)の他に、バイオディーゼル燃料を混合した軽油(B5)の品質規定を設けています。

その品質規定の範囲内での使用が必要となります。ちなみにB5というのは、軽油にバイオディーゼル燃料を5%混合した混合燃料のことです。

なお、混合するバイオディーゼル燃料の性状を明確にする必要があることから、JIS規格(K2390)において混合用にバイオディーゼル燃料の品質が定められています。

この規格では、バイオディーゼル燃料の混合濃度を5%以内で行う事を前提としたものであり、この規格を満たしたもので5%以内での使用が求められています。

なお高濃度(B100)で使用する場合には、品質が保証される規格はありませんが、少なくとも不純物を極力抑えるとともに、動粘度、水分、メタノール、トリグリセライド、遊離グリセリンなどの数値に留意が必要となります。

項目 単位 JIS K2390
脂肪酸メチルエステル含有 質量% 96.5以上
密度 g/cm3 0.86~0.90
動粘度 mm2/s 3.5~5.0
流動点 受度当事者間合意
目詰点 受度当事者間合意
引火点 120以上
硫黄分 ppm 10以上
残留炭素 質量% 0.30以下
セタン価   51以上
硫黄灰分 質量% 0.02以下
水分 mg/kg 500以下
固形不純物 mg/kg 24以下
銅板腐食   1以下
酸価 mgKOH/g 0.5以下
酸化安定度   受度当事者間合意
ヨウ素価   120以下
リノレン酸メチルエステル 質量% 12.0以下
メタノール 質量% 0.20以下
モノグリセライド 質量% 0.80以下
ジグリセライド 質量% 0.20以下
トリグラセライド 質量% 0.20以下
遊離グリセリン 質量% 0.02以下
全グリセリン 質量% 0.25以下
金属(Na+K) mg/kg 5以下
金属(Ca+Mg) mg/kg 5以下
りん mg/kg 10以下

バイオディーゼル燃料(BDF)の規格①

平成20年5月に「揮発油等の品質の確保等に関する法律」が一部改正されました。「揮発油等の品質の確保等に関する法律」では、バイオディーゼル燃料(BDF)の品質規格を26項目定めています。

今後、バイオディーゼル燃料製造者および製造業者は、この規格に合ったバイオディーゼル燃料の製造が不可避となります。一説では、高濃度バイオディーゼル燃料(B100)では、45%もの何らかのトラブルが発生しているとの統計が出ています。今後、燃料品質を高めることが重要な課題となっています。

どのような不具合が発生しているのかというと、大きく分けて2つに分かれます。一つ目は燃料供給系、2つ目はエンジン本体です。燃料供給系の不具合の1位は、①燃料フィルタ関係の不具合です。

燃料フィルタの目詰まりがダントツに多くなっています。2位は②燃料によるゴムの劣化・燃料漏れです。燃料ホースやキャップなどのゴムパッキンの劣化からくるトラブルです。3位③燃料噴出ポンプに目詰まりです。どれもバイオディーゼル燃料の品質が悪いために起こる症状ですね。

次にエンジン本体のトップ3ですが、1位は①エンジン始動性低下です。つまりエンジンが掛かり難くなってしまう現象がおこってしまうのです。2位は②エンジン回転数の不安定です。バイオディーゼル燃料のムラが要因となりエンジンのアイドリング時や加速時に回転数が安定しないトラブルが発生してしまいます。3位は③エンジンの焼き付きです。

これは言うまでもなく、バイオディーゼル燃料が低品質であることから起こるトラブルです。以前からこのようなトラブルが多数発生していたことから、品質規定を強化した経緯があります。

それぞれのトラブルについては、物理的な対策はある程度の効力はありますが、原因を基から改善するためには、高品質なバイオディーゼル燃料を精製する以外ありません。これは、バイオディーゼル燃料の精製者および精製業者の設備や経験、運用方法により変化することから、使用する側としても、バイオディーゼル燃料の精製者および精製業者を慎重に選ぶ必要があるでしょう。

生活に深刻な影響を与える気候変動

2014年3月に公表されたIPCC第2作業部会(影響・適応・ぜい弱性)の報告書において、気候変動に起因する主なリスクが私たちの生活に深刻な影響を与える可能性があるとして、次の8つのリスクを挙げています。

  1. 海面上昇・高潮(沿岸、島嶼)
  2. 洪水・豪雨(大都市)
  3. インフラ機能停止(電気供給、医療などのサービス)
  4. 熱中症(死亡、健康被害)
  5. 食糧不足(食糧安全保障)
  6. 水不足(飲料水、灌漑用水の不足)
  7. 海洋生態系損失(漁業への打撃)
  8. 陸上生態系損失(陸域および内水の生態系損失)

近年、ゲリラ豪雨や熱中症は、現実的に頻繁に起こっていて、生活に何らかの影響を与えていることも実感できると思います。また、他のリスクが現実的に起こること、私たちの生活に想像もつかないようなダメージを与えることになるでしょう。

また、2014年4月に公表されたICPP第3作業部会(気候変動の緩和)では、国際交渉において気温上昇の抑制の目標とされ注目されている「2℃シナリオ(気温上昇を産業革命前に比べて2℃未満に抑制する可能性の高いシナリオ)」について詳しく報告されました。

「2℃シナリオ」を実現するには、2050年には世界全体で2010年と比べて40~70%の温室効果ガスに排出量を減らし、2100年にはゼロまたはマイナスの排出量(植物などによるCO2の固定や、発生したCO2を地中に埋めることにより排出量をマイナスニする考え方です)にする必要があると報告されています。

気候変動によって異常気象の発生が増加する可能性が高いと言われており、気候変動は遠い将来の出来ごとではなく、既にその影響は始まっている可能性が高いと考えられます。私たちはこのリスクを自分自身のことと捉えて、どのように対応し、適応していくか一人ひとりが考えていかなければなりません。

家庭ではどこからCO2が出ているの?

家庭で出る主なCO2排出源は「車」、「水道・給湯」、「暖房」

2014年の家庭からのCO2排出量を合計すると、約2億4,994万トン-CO2であり、日本の世帯数約5,200万世帯で割り込むと、1世帯あたり4,821㎏-CO2/世帯となります。

排出量が一番多いのは「車」からで、次に「水道・給湯」、「暖房」となり「冷蔵庫」、「照明」、「調理食洗」、「冷房」、「テレビ」、「洗濯乾燥」と続きます。

CO2の排出も地域によって特徴があり、地域によって様々な気候条件があったり、大都市や農村などの地域特性も考慮すると、排出割合も違ってきます。

例えば、「暖房」によるCO2排出の割合をみると、北海道地方は29.4%で、九州・沖縄地方は10.9%と、約3倍もの違いがあります。逆に「冷房」によるCO2排出の割合は、北海道地方はわずか0.5%で、九州・沖縄地方は5.4%です。

「冷房」については温暖な地域はもちろんのこと都市部も比率が高い傾向があります。アスファルトの照り返しやヒートアイランド現象など、都市化の影響を受けていると考えられます。

このように、地域特性や気候条件などにより、排出量割合が異なることから、各地域に合った地球温暖化対策を行うことが効果的であると言えます。

地球温暖化対策のために家庭でできることとして、直ぐにでもできることは電気の使用量を減らす「節電」です。2011年の東日本大震災では原発停止により計画停電を行うなど、強制的な減電が行われましたが、各家庭においても非常に節電を意識していたと思います。

現に、2010年の夏に比べ、2011年の夏は14・8%も電気使用量が減りました。2011年以降も2010年に比べ電気使用量は減ったまま推移していることから、東日本大震災をきっかけとして節電が定着していると言えるかと思います。

節電を引き続き継続していくことや、排出量割合の一番多い自動車などガソリンえお燃焼することによるCO2の排出にも気を使う事が、家庭での地球温暖化対策の第一歩になるといえるでしょう。

気候変動

日本の特徴的な季節の違い、つまり四季を、以前に比べ感じにくくなっている方も多いと思います。

地球温暖化が原因と言われている気候変動は、遠い話しではなく、身近に確認できるようになったと言えます。

日本の豊かな文化や表現も四季があるからこそ育まれてきたと言っても過言ではないはずです。そんな情緒ある日本と特有の気候に異変が発生してきていることから、文化面はもちろんのこと、様々な生物や農作物にも大きな影響を与えています。

こういった現象は日本のみならず、世界のいたるところで発生しており、大きな被害を被っている地域も年々増えています。

最新の国際的な報告書である「気候変動に関する政府間パネル(以下、ICPP)第5次報告書」では、世界中の科学者の観測結果に基づいて、地球温暖化の現状については、「疑う余地がない」との報告がなされていて、地球の気温は、過去132年の間に0.85℃上昇したことも報告されています。

日本では過去100年の間に気温が1.14℃上昇しており、都市部を中心にヒートアイランド現象が起こっており、東京に関しては過去100年で3.3℃上昇したとの結果で出ています。

一昨年に公表されたICPP第1作業部会報告書では、地球温暖化の原因と将来予測について発表がありました。このまま地球温暖化が進み、温室効果ガス濃度が上昇した場合、最悪のケースをたどると、今世紀末までの世界の平均気温の変化予測は、1986年~2005年平均に対して、最大4.8℃も上昇する可能性が高いとしています。

同様に世界平均の海水面水位の上昇予測としては、最大82㎝上昇するとしており、私たちの生活にも大きな影響を与えることは避けられないでしょう。

また、昨年12月に発表された環境省・気象庁が発表した「日本国内における気候変動予測の不確実性を考慮した結果について」では、真夏日の年間日数が増加するとの予測がされています。

最高気温が30℃以上の「真夏日」の日数は、温室効果ガス濃度上昇の最悪のケースをたどると、全国的には平均52.8日程度増がすると予測されています。

東日本太平洋側(東京)では、秋になっても真夏日が続いて、東京では年間のうち3ヶ月半、沖縄の那覇では年間のうち半年間にわたって「真夏日」が起こると見込まれています。

菜の花プロジェクト② ナタネ油プログラム

1970年代に世界を襲った石油危機(オイルショック)を教訓としてドイツでは、資源の枯渇の可能性がある化石燃料に頼らず、しかも温室効果が高い二酸化炭素(CO2)を抑える化石燃料代替エネルギーとして、ナタネ油の燃料化計画を強力に進めていました。

資源作物としてナタネに注目して、休耕地などを利用して、食糧としてナタネを作るのではなく、エネルギーの原料とするためにナタネ栽培を進めていました。

ドイツのナタネ栽培の取り組みから、農業がエネルギーの自立に関わることを教えられたのです。エネルギー供給者としての農業「アグリカルチャー・アズ・エナジーサプライヤ」という言葉は、せっけん運動が作りだしてきた「地域自立の資源循環型社会」づくりを前に推し進めて行くカギとなっていきました。

菜の花プロジェクトの誕生

菜の花を転作田に植えて、ナタネを収穫し、搾油してナタネ油を精製する。そしてそのナタネ油は家庭で使用したり、学校給食で使用したりしました。

搾油時に出た油かすは肥料や飼料として活用し、廃食油は回収してせっけんや軽油代替燃料(BDF)にリサイクルし、リサイクルしたせっけんやBDFは地域で利用するというエネルギー循環の取り組みを1998年に始めたのが「菜の花プロジェクト」です。

菜の花プロジェクトは滋賀県東近江市(旧 愛東町)で始まりました。

ドイツの取り組みに触発され、これまでの取り組みをベースに改良を重ねて創り上げた「菜の花プロジェクト」は、「愛東モデル」の影響を受けて、様々な自治体や市民団体により、同様の取り組みが行われるようになりました。

温室効果ガスを抑え、環境に配慮した資源循環型社会を実現するために、「脱化石燃料」の仕組みを作り、実行していく必要があります。

菜の花から生まれるバイオマス燃料(BDF)に、化石燃料依存社会に代わる「脱原発」「脱化石」社会の形成の可能性を求め菜の花プロジェクトは広がりを見せております。

菜の花プロジェクト① はじまり

菜の花プロジェクトって知ってますか?

菜の花プロジェクトは、高度成長の全盛期の1976年頃、滋賀県にある琵琶湖の水質汚染がひどく、深刻な状況になりました。

その中で、家庭から出る生活排水の問題を重視した消費者が中心となって、合成洗剤の変わりに「せっけん」を使って水質汚染を食い止める活動が始まったんです。

その頃の日本は、今の中国の水質や土壌、大気汚染と同じ問題が発生していたんですね。

この活動は、翌年の1977年に琵琶湖に大規模な赤潮が発生したことをきっかけにして、多くの県民や団体を巻き込んだ「せっけん運動」へと拡大して、琵琶湖内の富栄養化を防ぐための条例(通称:びわこ条例)制定の原動力となりました。

そして「せっけん運動」に並行するように、1978年に家庭から出る廃食油を回収して、せっけんへリサイクルする運動が始まり、滋賀県下に広がって行きました。

その後、住民、団体、市町村などの協力のもとに、家庭から出る廃食油を回収するための拠点は増えて行き、廃食油回収の取り組みは滋賀県全域に広がって行きました。

しかしながら、びわこ条例に対抗して、洗剤メーカーも指をくわえて見ていたわけではありません。

せっけん運動が進めば進むほど、合成洗剤が売れて行かなくなります。それでは困る洗剤メーカーは「無リン合成洗剤」の販売を始めたために、一時は7割を超えると言われたせっけんの使用率が急速に低下してしまいました。

でも、その一方で廃食油の回収は増大していくアンバランスな状況となりました。当然ながら、せっけんが使われないと、せっかく廃食油を回収してせっけんへリサイクルしても、循環のサイクルは維持できません。

そこで、廃食油を資源として有効に活用するためには、せっけんへのリサイクルとは別の、新しいリサイクルの仕組みが必要となり、それを作り出すことが大きな課題へとなっていったのです。

そんな中で、出会ったのが遠くドイツで行っていた「ナタネ油プログラム」だったのです。

地球温暖化

まず地球の表面には酸素や窒素などの大気が取り巻いていて、地球に届いた太陽光は地表で反射や輻射熱(ふくしゃねつ)として、最終的に宇宙に放出されるのですが、当然ながら、地球を取り巻く大気が存在するために、急激な気温の変化は起こらずに、緩やかに変化していきます。

大気中には約0.04%とわずかではありますが、二酸化炭素が存在します。地球温暖化の話しをする際に、良く、温室効果ガスという言葉を耳にしますが、二酸化炭素も温室効果ガスの一つになります。

温室効果ガスは、地表面から放出される熱を吸収する性質をもっており、反射した熱を吸収し、再度、地表に放射されることによって、地球に平均気温を保つのに大きな役割をもっているのです。

もし、このような温室効果ガスがないと、平均気温が14℃といわれる地球の気温が、-19℃程度になってしまうと推測されています。完全な氷河期がきてしまうわけです。

人類は、18世紀の後半から産業革命を起こし、化石燃料(石炭・石油等)を大量に消費するようになりました。これにより、大気中の二酸化炭素の量は産業革命以前に比べて約40増加しました。

二酸化炭素の排出量を地球の平均気温上昇はおおむね比例関係にあるとされており、今後も二酸化炭素排出量が増え続ければ、地球の平均気温も上昇すると予想されています。

なお、2100年の地球の平均気温は、現在に比べ、0.3~4.8℃上昇すると予想されています。もちろん温室効果ガスは二酸化炭素だけではありません。

メタンやフロンなども温室効果ガスの一つです。とりわけ人工的に作られたフロンは二酸化炭素の千倍以上もの温室効果があるとされていて、わずかな量でも影響は甚大です。

温室効果ガスが地球温暖化の原因であるということは、当然ながら人為的な活動に起因して地球温暖化が進んでいることは疑いの余地はありません。

今後、温暖化はどこまで進むのか、人類全体が真剣に考えていかなくてはいけないと感じます。

バイオディーゼル燃料(BDF) CO2削減

バイオディーゼル燃料の原料となる植物油は生物由来資源(バイオマス)であることから、植物が太陽光をエネルギーとして光合成を行い、二酸化炭素(CO2)と水から酸素を繰り返し清算することができ、石油などの化石燃料とは違って、再生可能な燃料です。

国際的に気候変動に関する条約では、バイオマス由来の燃料を燃焼した際に出るCO2については、CO2排出がゼロカウント(カーボンニュートラル)とされています。

例えば、車の燃料を軽油からBDFに替えた場合、CO2削減量を算出すると、

変更前  2.62㎏-CO2/ℓ(軽油のCO2排出原単位)×1ℓ(軽油使用量)=2.62㎏-CO2

変更後  0.00㎏-CO2/ℓ(軽油のCO2排出原単位)×1ℓ(軽油使用量)=0.00㎏-CO2

となります。

もし、軽油を年間で1万ℓ消費する車では、CO2排出量を26.2トン-CO2を削減することができます。CO2の削減を進めることで、企業のCSR活動においても良い影響を与えてくれます。

また、廃食用油を回収してBDFを精製することは、資源の有効活用だけではなく、水質汚染の未然防止にも繋がります。

ディーゼルエンジンでバイオディーゼル燃料(BDF)を使用した場合に軽油と比較して、排ガス中の粒子物質(PM=Particulate Matter)が極めて少なくて済み、規制値の1/3から1/7の排出量になっており、さらには、硫黄酸化物(SOx)は大幅に削減されます。

廃食油は、水質汚染の尺度である、環境負荷(BOD=汚れの尺度)が非常に大きいため、台所の排水に流したり河川に投棄を行う事はやってはいけません。

また、新聞紙にしみこませたりや凝固剤で固めて可燃物として廃棄することもゴミ削減の観点からはマイナスのこととなりますので、出来る限り再利用できるよう、気に掛けることが重要と考えています。

※BOD(生物化学的酸素要求量)=水中に溶けている有機物(汚染物質)が微生物によって酸化分解される際に消費される酸素の量のことを言います。