日本の特徴的な季節の違い、つまり四季を、以前に比べ感じにくくなっている方も多いと思います。
地球温暖化が原因と言われている気候変動は、遠い話しではなく、身近に確認できるようになったと言えます。
日本の豊かな文化や表現も四季があるからこそ育まれてきたと言っても過言ではないはずです。そんな情緒ある日本と特有の気候に異変が発生してきていることから、文化面はもちろんのこと、様々な生物や農作物にも大きな影響を与えています。
こういった現象は日本のみならず、世界のいたるところで発生しており、大きな被害を被っている地域も年々増えています。
最新の国際的な報告書である「気候変動に関する政府間パネル(以下、ICPP)第5次報告書」では、世界中の科学者の観測結果に基づいて、地球温暖化の現状については、「疑う余地がない」との報告がなされていて、地球の気温は、過去132年の間に0.85℃上昇したことも報告されています。
日本では過去100年の間に気温が1.14℃上昇しており、都市部を中心にヒートアイランド現象が起こっており、東京に関しては過去100年で3.3℃上昇したとの結果で出ています。
一昨年に公表されたICPP第1作業部会報告書では、地球温暖化の原因と将来予測について発表がありました。このまま地球温暖化が進み、温室効果ガス濃度が上昇した場合、最悪のケースをたどると、今世紀末までの世界の平均気温の変化予測は、1986年~2005年平均に対して、最大4.8℃も上昇する可能性が高いとしています。
同様に世界平均の海水面水位の上昇予測としては、最大82㎝上昇するとしており、私たちの生活にも大きな影響を与えることは避けられないでしょう。
また、昨年12月に発表された環境省・気象庁が発表した「日本国内における気候変動予測の不確実性を考慮した結果について」では、真夏日の年間日数が増加するとの予測がされています。
最高気温が30℃以上の「真夏日」の日数は、温室効果ガス濃度上昇の最悪のケースをたどると、全国的には平均52.8日程度増がすると予測されています。
東日本太平洋側(東京)では、秋になっても真夏日が続いて、東京では年間のうち3ヶ月半、沖縄の那覇では年間のうち半年間にわたって「真夏日」が起こると見込まれています。