バイオディーゼル燃料(BDF)の規格①


平成20年5月に「揮発油等の品質の確保等に関する法律」が一部改正されました。「揮発油等の品質の確保等に関する法律」では、バイオディーゼル燃料(BDF)の品質規格を26項目定めています。

今後、バイオディーゼル燃料製造者および製造業者は、この規格に合ったバイオディーゼル燃料の製造が不可避となります。一説では、高濃度バイオディーゼル燃料(B100)では、45%もの何らかのトラブルが発生しているとの統計が出ています。今後、燃料品質を高めることが重要な課題となっています。

どのような不具合が発生しているのかというと、大きく分けて2つに分かれます。一つ目は燃料供給系、2つ目はエンジン本体です。燃料供給系の不具合の1位は、①燃料フィルタ関係の不具合です。

燃料フィルタの目詰まりがダントツに多くなっています。2位は②燃料によるゴムの劣化・燃料漏れです。燃料ホースやキャップなどのゴムパッキンの劣化からくるトラブルです。3位③燃料噴出ポンプに目詰まりです。どれもバイオディーゼル燃料の品質が悪いために起こる症状ですね。

次にエンジン本体のトップ3ですが、1位は①エンジン始動性低下です。つまりエンジンが掛かり難くなってしまう現象がおこってしまうのです。2位は②エンジン回転数の不安定です。バイオディーゼル燃料のムラが要因となりエンジンのアイドリング時や加速時に回転数が安定しないトラブルが発生してしまいます。3位は③エンジンの焼き付きです。

これは言うまでもなく、バイオディーゼル燃料が低品質であることから起こるトラブルです。以前からこのようなトラブルが多数発生していたことから、品質規定を強化した経緯があります。

それぞれのトラブルについては、物理的な対策はある程度の効力はありますが、原因を基から改善するためには、高品質なバイオディーゼル燃料を精製する以外ありません。これは、バイオディーゼル燃料の精製者および精製業者の設備や経験、運用方法により変化することから、使用する側としても、バイオディーゼル燃料の精製者および精製業者を慎重に選ぶ必要があるでしょう。