カーボンニュートラルってなに? バイオディーゼル燃料はカーボンニュートラル!


カーボンニュートラルとは

例えば、自動車に使うガソリン。ガソリンで自動車を走らせると、二酸化炭素を排出しますよね?

これによって何が起きているのかというと、大気中の二酸化炭素が増えるわけです。そしてこれは、皆さんもご存知の通り、地球温暖化の原因となります。

このことを環境科学の専門用語で「カーボンネガティブ」と言います。カーボンは炭素を意味します。ネガティブというのはマイナスとか否定的と言った意味ですよね。

つまり、ガソリンで自動車を走らせると、大気中の二酸化炭素が増えてしまうので、環境面で考えれば「ネガティブ」なこと、だから「カーボンネガティブ」と言います。

逆に、「カーボンポジティブ」と言う言葉もあって、これは排出される二酸化炭素が減ることを言います。

しかし、自動車を走らせれば二酸化炭素が増えてしまうように、人為的に何らかの行動を起こす場合、カーボンポジティブにすることはなかなか難しいと言えます。緑を増やすことで二酸化炭素を削減しよういう活動は「カーボンポジティブな活動」なんて言われたりします。

ではカーボンニュートラルとはなにかというと、排出される二酸化炭素と吸収される二酸化炭素の量が同じことを言います。

つまりは、何かしらの人為的な活動が行われても、大気中の二酸化炭素の量は変わらない、ということなんです。ニュートラルは中立を意味しますね。

カーボンニュートラルは光合成をイメージするとわかりやすい

植物は光合成をすることで太陽光と水を利用して、二酸化炭素から炭素をつくって自分に貯え、酸素を大気中に放出しています。樹木であれば、より複雑な炭素がつくられて、幹や根、枝葉を作り出します。

植物は燃やされたり、微生物に分解された時に、酸素と結び付き、二酸化炭素となって、大気中に放出されます。

そして、大気中の二酸化炭素は、また光合成によって植物の葉から吸収され、それが樹木の細胞となり〜といったサイクルで循環しています。

長い期間で見れば、炭素は二酸化炭素になったり、酸素と切り離されたり、植物と大気の間を、グルグルと循環しているだけで、大気中の炭素は一定と考えられます。

この安定した炭素の循環を「カーボンニュートラル」と言うわけです。

廃食油などから作られるバイオディーゼル燃料はカーボンニュートラル

さて、このカーボンニュートラルを私たち人が再現できるとすれば、従来よりも一層環境に配慮できるようになるわけですが、その一つとして最近注目されているのがバイオディーゼル燃料です。

廃食油は、基本的に植物油(ごま油、菜種油、コーン油、ナッツ油など)を使用したものですから、全て植物由来の原料です。

原料である生物が成長過程において大気中の二酸化炭素を吸収しているため、燃料として燃やしても、もともと大気中に存在している以上の二酸化炭素を発生させることがありません。

行政機関や環境問題に配慮している企業などは、バイオディーゼル燃料を積極的に活用することで、二酸化炭素の排出量を少なくしようとしていることからも、バイオディーゼル燃料の需要は日に日に高くなっています。

廃食油ラボで作っているバイオディーゼル燃料は、軽油の代替燃料として使用することができ、トラックやバス、フォークリフトなどの燃料として使われています。